
物語
この一冊で待つもの
娘のサイギルは、指先で系譜を読める。犬を怖がる雌山羊には梯子。難産には結び目。終わった命には黒い横線。だが、印を知るだけでは足りない。次の山羊母になるには、姿勢と匂いと判断と触れ方のすべてで群れを担い、山羊たち自身に認められなければならない。
アルティナイは疲れている。冬が近づいている。そして一本の打ち消された縫い目が、サイギルを何度も、母が救えなかった子山羊へ連れ戻す。生きた数が寒さに追いつけなかった、あの冬の子へ。
母と娘が仕事を分け合うにつれ、世話は教えとなり、親密さは危うさとなり、すべての過ちは鼓動を持つ。サイギルは、自分を育てた女を楽にしたい。だがその前に、奪うことはできず、託されるしかないものを学ばなければならない。
外套は死んだ命を記す。生きた命を誰が担うかは、群れが決める。
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作品情報
- シリーズ
- 〈親密の法〉シリーズ
- 入手状況
- 制作中
- 言語
- 日本語
- 出版社
- LPH98.lifestyle
- 著者
- L.P.H. Nordhaven
- 読む順番
- 一冊で完結する小説


