
物語
この一冊で待つもの
誰もが未知の言語で一語を身体に刻まれて生まれる。それを読める他者は世界に一人だけ。意味は完全に分かるが、普通の言葉には翻訳できない。
言語学者イングリッドは四十年、身体語を研究してきた。自分の肋骨の文字だけは読まれないまま。レイキャビクの製本所でフレイヤに会うと、彼女は即座に認識し、イングリッドの手から身を引く。
フレイヤは言葉を明かさない。人を読むことは親密さであり義務ではない。その一語を語れば、二人を制御できない意味へ縛るかもしれない。知られるために、イングリッドはまず、読まれる権利などないと受け入れなければならない。
言葉は彼女の身体に属する。意味は二人の間に属する。
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作品情報
- シリーズ
- 〈親密の法〉シリーズ
- 入手状況
- 制作中
- 言語
- 日本語
- 出版社
- LPH98.lifestyle
- 著者
- L.P.H. Nordhaven
- 読む順番
- 一冊で完結する小説


