航跡線

〈来歴〉シリーズ

航跡線

船は感情を水に残し、読むたびに一つの記憶が失われる。

制作中

物語

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ブギス人の地図師サリは、イカ墨で描かれた魚皮の海図を受け継ぐ。航路も水深もなく、スラウェシの海峡を通るすべての船の感情的な航跡だけが記されている。絶望、希望、忍耐、恐怖。

海図は今も変化する。計器に見えない船を探せるが、読むたびサリ自身の感情の記憶が削られる。愛した声はただの事実になり、母の顔から温もりが消える。

ロヒンギャ難民を乗せたコンテナ船が沈むと、羊皮紙にありえない色が広がる。自分を自分にする記憶を守るか、それを費やして、彼女が忘れる覚悟に命を託す見知らぬ人々を探すか。

記憶が救助の代価になるとき、思いやりは無料ではない。

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作品情報

シリーズ
〈来歴〉シリーズ
入手状況
制作中
言語
日本語
出版社
LPH98.lifestyle
著者
L.P.H. Nordhaven
読む順番
一冊で完結する小説