一人に一瓶

〈来歴〉シリーズ

一人に一瓶

七つの家系。七つの元種。純粋さより混ざり合うことを信じた、一人の祖母。

制作中

物語

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マリアム・アル=ハサンは、不景気にも壊れたオーブンにも、助言を手助けと勘違いする親戚たちにも耐え、ロッテルダムの家族経営のパン屋を守ってきた。いま、店を売る決心をする。ただ一つ、手放せないものがある。元祖のサワードウ種を受け継いだという権利だ。

祖母サルワの追悼式に、七つの家系が七つの瓶を持って集まる。どれも、失われたアレッポの同じ台所から受け継がれたという。争いを決着させるため、マリアムの姪で食品微生物学者のダリアが培養を調べることになる。

だが、菌の系統はあまりにも近い。サルワのノートには餌を与えた日、旅、家族の断絶が記されているのに、元祖は特定されていない。さらに、検査するたび、判定すべき生きた証拠そのものが変わってしまう。

パン屋の売却が家族を引き裂くなか、マリアムとダリアは選ばなければならない。遺産は一人が所有できるものなのか。それとも、誰のものにもならなかったからこそ生き延びたのか。

純粋さを守ることで残る遺産もある。この遺産が生きたのは、決して純粋ではなかったからだ。

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作品情報

シリーズ
〈来歴〉シリーズ
入手状況
制作中
言語
日本語
出版社
LPH98.lifestyle
著者
L.P.H. Nordhaven
読む順番
一冊で完結する小説