闇が守ったもの

〈来歴〉シリーズ

闇が守ったもの

沈没船の闇の中、封印された箱から一通の手紙が漂い出す。最初の言葉は「親愛なる」。

制作中

物語

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海洋考古学者マリアナは、記録には存在するはずの沈没船を追っている。匿名で届いた座標が示したのは、エーゲ海の深部。そこには一九一六年に消息を絶った第一次世界大戦の病院船が眠っていた。彼女が予想したのは、腐食した鋼鉄と医療物資だった。

だが船倉にあったのは、投函されなかった百万通の手紙だった。

箱は防水され、インクは残っている。近隣の島の漁師たちは四世代にわたり、最後の言葉を封じた従軍司祭の決断を尊び、この沈没船を守ってきた。

海で姿を消した父から何も受け取れなかったマリアナは、発見のたびに区切りを求めてきた。しかし手紙を望む子孫もいれば、手紙のないまま築いた人生を守りたい者もいる。考古学が仕えるべきは真実か、生者か、それとももう答えられない死者の意志なのか。

潮の気配と緊張に満ち、倫理の核心を見据える物語。受け継ぐものと、開く権利のないものを問う。

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作品情報

シリーズ
〈来歴〉シリーズ
入手状況
制作中
言語
日本語
出版社
LPH98.lifestyle
著者
L.P.H. Nordhaven
読む順番
一冊で完結する小説