届かぬ手紙の刺繍師たち

〈来歴〉シリーズ

届かぬ手紙の刺繍師たち

宛先不明郵便局は四十年間、シルヴィの名を待っていた。

制作中

物語

この一冊で待つもの

一九五四年、マルセイユ。郵便職員シルヴィは、届けられなかった手紙を仕分け、その捨てられた人生には何も求めない。ところが鍵のかかった引き出しから、自分宛ての封筒が束で見つかる。最も古い消印は彼女が生まれる前だった。

封筒にはそれぞれ刺繍布の断片が入っている。糸から日付、名前、座標が現れ、地中海の向こうで戦争が迫るなか、フランス当局が記録したがらない墓を地図にする。

手紙は家族に否定された出自をシルヴィへ差し出す。しかし受け取れば、証拠を縫った女と、それを見つけた職員を危険にさらす。証言を守るため、配達とは所有か、保護か、それとも真実をさらに先へ進ませることかを選ばねばならない。

紙は封じられる。けれど糸は国境の越え方を覚えている。

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作品情報

シリーズ
〈来歴〉シリーズ
入手状況
制作中
言語
日本語
出版社
LPH98.lifestyle
著者
L.P.H. Nordhaven
読む順番
一冊で完結する小説