
物語
この一冊で待つもの
キガリの文書保管人クローディン・ウワマホロの棚に本はない。並ぶのは、虐殺のさなか焼かれた手紙、写真、学籍簿、証言の灰を収めた陶器の壺だ。灰をふるうと、その火の記憶がよみがえる。
政府は国の記念碑を求め、ベルギーの大学は検索可能なデータを欲しがり、生存者たちは奪われたものを自分たちに返せと訴える。兄は、図書館が彼女の肺を食い尽くす前に扉を閉じようとする。
やがて一つの壺が、クローディンが大陸を越えて探した家族史の痕跡を差し出す。追うには、記憶が生者のものか、死者のものか、それとも吸い込む覚悟のある者のものかを選ばねばならない。
過去を守るだけの文書館もある。ここが求めるのは身体だ。
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作品情報
- シリーズ
- 〈来歴〉シリーズ
- 入手状況
- 制作中
- 言語
- 日本語
- 出版社
- LPH98.lifestyle
- 著者
- L.P.H. Nordhaven
- 読む順番
- 一冊で完結する小説


